【旅。建築見学】愛媛建築旅行2日目その② 伊丹十三記念館・光明寺・坂の上の雲
愛媛建築見学
残りの見学した建築を簡単にまとめます。
■伊丹十三記念館 設計:中村好文 2007年
国道の傍に位置する敷地。
車の多い騒音の多い立地条件から守るように外観には開口の少ない、中庭を持つロの字型の構成です。
外壁は焼き杉材を凹凸をもたせランダムな幅で貼ることで陰影のある表情。
ロビーに入ると中庭が迎える。
住宅のような、温かみのあるロビー空間
ロの字のボリュームに守られ外界と切り離された静かな空間が広がる。ヒューマンスケールな庇がぐるりと廻り、外壁の色は庇の上下で切り替えられているため、内部のような親しみやすい回廊空間が演出されている。
雨樋は、柱の径と合わせ並列させることで、雨樋として見せない工夫がされている。
安藤忠雄の建築にもよく見られる手法。
住宅作家である中村さんらしい住宅のようなしっくりくるスケール感のギャラリー。展示室と休憩スペースのオンとオフの空間の切り替えが心地よく、のんびりとした時間が流れている。
中庭のベンチは、座面は細いのだが、高さが普通のベンチより高く、少し腰掛けるのにちょうど良い。
中庭の緑・SUS-FB・砂利敷き・木のデッキと、素材の並びと機能が秩序だって整理されており気持ちが良い。
因みに、ロビーのいすは、IKEAの木製スツールの天板にクッションと布を張り、リメイクしている。主張しすぎず、可愛いく並んでいる。
IKEAのリメイクは調べるといろいろあるようで、今度自分もやって見たい。
素敵な【IKEA Hack】丸椅子スツールFROSTA のリメイク法【DIY】【インテリア】 - NAVER まとめ
・中村好文氏の本でオススメは以下の本です。
素材と風景を大切にした建築が、
写真と手書きの味のある直筆スケッチで紹介されています。
■光明寺 設計:安藤忠雄 2000年
西条市の寺院
西条市にはうちぬきという水が湧き出るこの地域特有の特徴があります。
街のいたるところに水辺の風景がひろがっています。
この街の特徴を、水の上に本堂を浮かべるという安藤さんらしいダイナミックな手法で建築に落とし込んでいます。
木の本堂とRCの壁面に囲われた緊張感のある厳かな水辺空間。
屋根の垂木は4重に重なりダイナミックな軒先となっている。
グレーチングによるシンプルな、際の処理。
事務所棟玄関、安藤さんの住宅らしいスリット窓やヴォールト天井。
木の組み方は、寺院建築のようでありながら、いままで見たことない空間となっている。平面は入れ子状になっており、このさらに内側に仏様がいる部屋となっているようである。
水に浮かぶ本堂を中心に感じながらぐるりと回って本堂に入るシーク園舎ルナ建築であった。
■坂の上の雲ミュージアム 設計:安藤忠雄 2006年
三角形の外周に沿って展示をめぐる構成の美術館。
安藤建築らしい長いアプローチの演出。
回廊
吹き抜け空間。プレストレスコンクリートによる大階段。
全体として、三角形の外側をぐるぐるまわり歩行空間が多い印象。
安藤建築はシンプルな幾何学を用いて解くことが多いため、どうしても大規模になると空間の間延びした印象が目立つように感じます。
大阪にある司馬遼太郎記念館はとても素晴らしかった。
司馬遼太郎の自邸のある住宅街にひっそりと立ちながらも、地下を掘り本棚の大空間が広がる。
外観からは想像つかない空間体験ができます。
安藤忠雄の美術館・博物館は日本中にあり、CASAのまとめが見学には位置も出ており便利です。
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安藤忠雄のディテール本は、詳細図のうえに、アクソメ図などが重ねて表現されており、図面と空間を同時に体験できるまとめ方がされています。
安藤忠雄ディテール集 4―TADAO ANDO DETAILS
- 作者: 安藤忠雄,二川幸夫
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以上、愛媛旅行がまとめおわりました。。。
時間がかかってすみません。
他にも建築見学レポートは溜まっており、コンスタントにアップしたいとは思っております。
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